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■農業を新規に始めるには |
農業をしてみたい。人それぞれ様々な理由があることでしょう。
・都会でサラリーマンに疲れた人,
・通勤電車で毎日通う無機質なコンクリートに囲まれた生活は本当の人生なのかと疑問を持つ人,
・対人関係に疲れた人,
・病気がちで田舎の生活がしてみたい人,
・人に使われるのがイヤになった人,
・団塊世代で田舎の土地を活用したい人。
スローライフや,ロハスへのあこがれ,いろんな理由があるでしょうが,田舎で自然に囲まれて農業がしてみたいと思う人が多くなっています。
地方でも新規の農家を見つけるために,IターンUターン者を狙って説明会を開いたり,いろんな制度(お金,研修)があります。
でも本当の農業ってどうなの?「是非うちのところに来てください,楽しい生活が待ってますよ。」と呼びかけが多いですが,事業ですから失敗する人や借金で大変事になる人もいます。そんなリスクも考えなければなりません。
そんな疑問を持ちながら,農業がしてみたいと思う方,読んで参考にしてまた自分で考えてください。
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■農業に必要なお金(資金)の話 |
新規の就農者に低金利で一千万円以上のお金を無担保,無保証人で貸してくれる制度があります。制度ではそうなっていますが,本当に借りることが出来るか?本当に借りたい人は市町村に相談してください。 農業を新規でするには,いくらぐらい必要なのか?自分が考える資金は,2千万円ぐらいです。300万円ぐらいしか資金が無かったら,諦めた方がいいと思います。中型のトラクターがいくらするか知ってますか?ハウスの中で使う小さな物が150万円から,広い畑を耕すものは500万円(ベンツ並)です。
中古もありますが車のように程度の良い物は,ほとんど出回らないでしょう。軽トラック,ハウス,暖房機,動力噴霧器(農薬かけるのに使う),土地,倉庫,作業場,肥料,農薬,種子,鎌,クワ,何でも金です。
年間の使用時間が少なくて,価格の高い機械は,始めは先輩農家に貸してもらえばいいと思っているあなた。悲しいかな,使う時期は一緒でなかなか貸りられません。
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■農業研修制度 |
農業の経験がまったく無くても,2年間農業施設で研修してその間は,15万円ぐらいの給料をくれる市町村もあります。その後は,町内に住む家と土地を見つけてくれて,お金も低金利で貸してくれて,農協や県が農業の指導もしてくれます。高齢化で土地も余っているし。でもいい土地を貸してもらえるの?あくまで空いている農地しか,借りられないわけですね。2年間は失敗しても給料もらえるからいいですね。3年目からは,自力でいかなくてはなりません。
ガーデニング,植物,花が大好きで農業がしてみたいと思っている人。実際農業をしている人に話を聞いたりして,もう情報を集めたほうがいいですよ。
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■独立した社長の自分 |
サラリーマンは,社長や上司に使われて,自分の思ったとおりに出来ない。農業だったら人に使われることなく,自分でやりたいように出来る。なんてすばらしい仕事なのだろう。ここに落とし穴があるのですね。確かに人に使われることなく,自分で計画を立てて作業できます。自分で計画を立てるとはなに? 今日の作業,1週間,1ヶ月,半年,1年,次年度,のことを自分で考える能力。しかも,気象条件,地域の行事,自分の体調,植物の生育状況,病害虫の発生状況こんなことを考えながら計画変更をしていく必要があるのです。
「病気が発生しているけど,忙しいし,農薬かけるのは明日でいいか」なんて思うような人は,サラリーマンを続けた方がいいかもしれません。
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■家族の力 |
農業は,1人では出来ません。夫婦2人で100%出来ていた作業でも,1人だと20〜30%しか出来ません。2人だと作業がはかどることもあるし,能率も上がります。
旦那さんだけ農業したくて,奥さんがしたくない場合,「俺だけ農業するからいっしょに田舎にいくぞ」と説得しても先は見えています。家族の理解がないときは,考え直すか,説得に時間をかけてください。
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