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さとうきび生産
鹿児島県
種子島〜与論島
苗取りから植付まで
サトウキビの栽培は日本国内において鹿児島県の種子島から奄美諸島,沖縄県にかけて行われています。さとうきびはどうやって栽培されているのか見てみましょう。
■サトウキビってなに?

  サトウキビは,トウモロコシに似た太い茎をもつイネ科の多年生植物です。成長すると3〜6mの高さになります。一般の栽培では2.5m程度です。茎の内部に多量の糖分を含んでいます。
 
■サトウキビの作型
10 11 12 10 11 12
1年目 2年目
春植え               収穫期間                        
株出し  春植,夏植の収穫後の株から出た芽               収穫期間
夏植え                                       収穫期間
 工場                 精糖期間               精糖期間


サトウキビの栽培は苗を植える春植,夏植と,収穫した古株から出てきた芽を育てる株出栽培があります。
※精糖期間とは
 精糖工場は,冬の精糖期間しか動いていません。そのため12月から4月までの間にサトウキビは収穫することになります。
■品種
 代表的な品種は、NIF8(農林8号)、F177(k−1)、等があります。また新しい品種としてNi17(農林17)等もあります。

品種の歴史を知りたい人はここから GO徳之島のサトウキビ品種の歴史




サトウキビの栽培 苗取り
成育中のサトウキビを苗にします 前年のさとうきびを切ります 切って苗にします(二芽苗)
苗を調製して二芽苗にします サトウキビの芽



■畑の準備
プラウ耕で土を深く耕します ロータリで土を細かく砕きます 畑の準備完了
植えつける前に畑を耕してさとうきびがよく育つように準備をします。

■植付け
 サトウキビの苗は,サトウキビを2つ芽が残るように(二芽苗)切って植え付けます。4月ごろの植付けを春植え、9月ごろの植付けを夏植えと言います。



  

(短く切ったさとうきび)
 苗の数は,うね間120cmで株間25cmなら10a当たり3,700本,株間30cmなら3,100本必要です。
○  ○  ○  ○  ○株間○  ○  ○  ○ うね間
                              
○  ○  ○  ○  ○株間○  ○  ○  ○
 30cm程度の溝を切って植えます
■手植え
畦を耕うん機で作ります 肥料散布 殺虫剤散布
苗をばらまく 手作業による除草剤散布 耕うん機
サトウキビにとって植付時期は後の収量(取れるサトウキビの量)に大きく影響します。植付時期が遅れると生長する期間が短くなるため取れるサトウキビの量はもちろん,品質(サトウキビの砂糖の量)も少なくなります。
植付後にかぶせる土の厚さは3cm程度がよく,雨が多いときや土が湿っているときは少なく,乾燥しているときは多く土をかぶせる。
 
 
■機械植え
長いままの苗 全茎式プランタに積み込みます 肥料,農薬を入れます
■全茎式プランタについて
 サトウキビ専用全茎式プランタは,トラクターに装着して作業します。作業はロータリーで土を砕き,植付の溝を掘ります。長い苗を投入口から人力で投入し,カッターが無作為に20cm程度に長いサトウキビを切断します。切断されたサトウキビは,地面に落ち土が被され肥料,農薬,除草剤が散布され植付終了です。
機械で植え付けるために楽ちんですが,無作為にサトウキビを切断するために発芽率(発芽する本数)が手植えに比べて低下します。そのため手植えの1,3〜1.5倍の苗が必要となります。