とういもろこし・スイートコーンの栽培

スイートコーンはトウモロコシの変種で,未成熟の雌穂を食用とするイネ科の1年生草本で野菜の中で唯一のC4植物に属し,高温,多日照条件で適度の養分と水分が満たされると効率よく光合成を行い高い物質生産力を示す。
葉は,各節に1枚ずつ互生し,葉の大きさは最上位付近が最も大きい。
 雌雄異花序で雄穂先熟性のため,他花受粉する。
   

鹿児島県の作型



12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月
半促成ハウス   は種     収穫       奄美
は種     収穫     一般暖地
早熟トンネル は種     収穫       奄美
    は種   収穫   一般暖地
普通 マルチ       は種 収穫  
    12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月



植え付けの様子

すぐに大きくなります
発芽適温は25℃〜30℃で,7〜40℃の範囲で発芽する。発芽までの日数は温度条件で異なり,低すぎると発芽日数が長く,発芽率が低くなり,高すぎると種子の腐敗率が高くなる。
 生育適温は30〜40℃で,4℃以下,48℃以上で生育は停止する。ハウスやトンネル で栽培する早出し作型では日平均気温22〜30℃が適温で,35℃以上になると高温障害が発生しやすい。出穂前後の1か月は平均気温22〜24℃が適当で,雄穂の開花期は35℃以上になると花粉が1〜2時間で死滅するので不稔が多くなる。



生育するまで



めしべ 雄の花


 
収穫作業

絹糸が苞葉の先端まで褐色に変化しました
スイートコーンは未成熟で収穫するため,収穫適期は2〜3日と極めて短く,遅れると子実が萎凋しやすい。

@ 収穫の目安は,可食部では子実を爪でつぶすと乳汁がでる時期,
   外観では絹糸が苞葉の先端まで褐色になった時期である。
A この時期は,絹糸抽出後25〜30日頃にあたるので,絹糸抽出期を記録しておくと良い。
B 収穫時刻は,気温が低く,水分の多い早朝が良く,鮮度保持に有効である。
C 収穫後は,直射日光や風に当てないようにし,調整は手早く行う。
D 調整は,苞葉が7〜8枚付いた状態で雌穂基部を切りつめる。


出荷


皮ごとゆでると,実がつぶれません