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■新・かごしまそば考
 そばに没頭している時期にこのサイトを始めました。徳之島に6年住んでいましたが、そば屋は1軒もありません。その間に、だんだんと考えが変化してきました。変化したというよりも、元の状態に戻りました。自分が求めているそばは、祖母が作っていた田舎そばなんだということに気がつきました。




東京のそばをたべて本当にうまかったのか?
 鹿児島と東京のそば文化の違いには,そばを一生懸命学んでいた頃の思いが書いてあります。田舎者が東京に行って,そばの店を一生懸命回りました。
文化の違いに圧倒されて「うまい,すごい」の結論になっていますが,本当にそうだったの?
からい醤油で,少量のもりそばを食って本当に満足したの?
 あるHPに,鹿児島のそばを食べたくて,自分のHPのおすすめの店に行ったら,「鹿児島のそばでなくがっかりした」と書いてありました。
 その店は,うまいのですが,田舎そばではありません。都会で食べられるものを旅行先で食べることに魅力がないことがわかりました。



自分が本当に求めていたそばは,何だったのか?
 毎年,年末には,祖母がそばを打ち届けてくれました。短く切れて,太い田舎そばです。祖母も高齢になりそばを打つのをやめてしまいました。そばを食べるために自分で打ち始めました。買ってきたり,乾麺を食べることは思い付きませんでした。それだけ祖母のそばが好きでした。
 しかし,そばを打ちでは、麺の出来が気になります。風味やこしを楽しむために、ざるそばになります。ここから迷い道にはまりこんでいきます。
そば屋巡りで,ざるじゃ飯が食うことが出来ないと自分で書いています。
やはり,かけそばで,ご飯を食べたかったんだとおかしくなりました。
醤油ですしを食えばいいのに、通ぶって塩で食っている通かぶれになっていました。

 



小薄そばのすごさ
 小薄そばの取材に行きました。小薄そばは,大量の自然薯(山芋)のなかにそば粉を入れます。小薄そばは,そば粉と自然薯が1:1の5割そばです。腰が強く茹でてから時間が経っても切れません。小薄が山里であり,自然薯が豊富にだったことがこのそばの方向性を決定づけています。
 小薄そばは細くて,優雅で美しいそばでした。そばと自然薯の香りがして,小薄で培われて,伝承されてきた味がしました。小薄そばは,普通のそばとは,全く異なったそば打ち方法です。
 このとき,自分も打たせて頂きました。自分のそば打ちの技を披露して,「どうだ」と得意満面だったと思います。小薄さんは,「すごいね」と言われましたが,自分のやり方で黙々とそばを打たれました。小薄さんのそばを打つ目的は,小薄地区に伝わる小薄そばの技術と伝統の味を守ること。その目的に忠実な姿に,得意になっていた自分に違和感を覚えました。



自分の求めるそばとは?
自分の求めるそばは,

1.鹿児島の風土にあったかけそば
2.祖母の味を思い出させるそば
3.ご飯としてのそば

  だと思います
そば屋巡りはかけそばで,再び訪問し直す必要があります。

短く切れているのは,製粉や作る工程で何とかなることがわかりました。
鹿児島の田舎の味を活かしつつもう少し技術を投入したそばをもとめていきたいと思います。